川口 拓 著「イラスト・使いで分かる 災害を生き延びる！都市型サバイバル」
そもそも、極限状態とも言える「サバイバル」状態に至らないようにするためには、それを未然に防ぐ防災対策が重要です。この本は「サバイバル」とありますが、サバイバルに至らないための防災知識や心構えをしっかりと伝えてくれます。その上で、さらにもう一歩知っておくとより安心できる、防災の延長としての「サバイバル」知識が紹介されています。
イラストが多くて視覚的に分かりやすく、非常に読みやすい構成です。
日常生活で使える防災アイディアも豊富で、ただ紹介するだけでなく、そのアイディアの危険性・注意点についてもしっかりと紹介されています（例えば、地震の時の火の扱いや、風呂に水を溜めることによる子供の溺水の危険性など）。
また危機に直面した時に、感覚を敏感にしてより具体的に想像する「エンビジョニング」という手法や、想像されるリスクに対して優先順位をつけるなど、都市型サバイバルの骨となる思考法についても解説されています。
食べられる雑草など、サバイバル的な要素も含まれており、他の一般的な防災書籍とはまた異なる視点で知識を得ることができます。
防災の基本的な知識や思考法、心構えなどを総合的に分かりやすく学びたい方におすすめの書籍です。
