「まわしてチャージ充電丸evolution」レビュー 〜漕いで発電!ペダル式ポータブル電源|災害時の電源確保に〜

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多発する自然災害に対し、停電時に電源を確保できる備えをしておくことは非常に重要です。

今回、クラウドファンディングMakuake(マクアケ)で応援購入させて頂いた、マリン商事株式会社の「まわしてチャージ充電丸evolution」という、ペダル式ポータブル電源をリターンとして入手したので紹介します。

足や手で漕ぐことで発電をし、付属のポータブル電源に充電する小型のポータブル電源です。クラウドファンディングで、目標金額を大きく上回るサポート達成率2825%を成し遂げています。

【「まわしてチャージ充電丸evolution」の製品特徴】

「まわしてチャージ充電丸evolution」とは、発電用のペダルと取り外し可能な小型のポータブル電源がセットになった製品です。足や手で漕ぐことにより発電を行い、ポータブル電源に充電を行うことができます。

また足や手で漕ぐだけでなく、付属のACアダプターでコンセントから充電することも可能です。

総重量は2.98kgと軽量で、省スペースに保管可能です。

バッテリー容量

引用:マリン商事株式会社

公表されているバッテリーの容量は、DCで30,000mAhとなっています(ACでは10,000mAh)。これはポータブル電源の一般的な表記であるWhへ変換すると、DC出力が5Vのため、おおよそ150Whの容量と換算されます。

メーカーが公表している主な家電の駆動時間(上の表)から逆算しても、おおよそ150Whとなり、ポータブル電源としては小型の部類に入ります。

出力ポート

DC出力はUSBが2ポートあり、それぞれ5V 1Aと5V 2Aです。AC出力はコンセント1ポートで100V, 60Hz, 1Aであり、100W以下の電化製品が使用できます。そのため、使える家電製品は扇風機や電気毛布など、消費電力が少ない小型家電に限られます。

ペダルの発電力

気になるペダルでの充電力ですが、メーカーによればバッテリー(推定容量150Wh)を、0%→100%へ充電するのに37,852回漕ぐ必要があります。推奨の回転数が60回/分ですので、約630分、つまり10時間30分漕ぎ続ければ満充電にすることができます。現実的に10時間30分も漕ぎ続けられるかは別として、150Whを10.5時間で蓄電することができる発電力は、計算上14.3Wとなります。

一方、約10分の運動で、iPhone13pro(バッテリー容量約 3,095mAh, 3.7V)を10%充電できる程度の充電が可能と公表されています。細かい計算式は省きますが、この公表値から計算すると、おおよそ6.9Wの発電力と推定されます。

発電力についてはメーカー公表値がなく、公表されているデータからの計算ではばらつきがあるため、あくまで参考値ではありますが、ペダルの発電力は10W前後と推定されます。10W前後の発電力は、防災用・アウトドア用として販売されている小型のソーラーパネルの発電力と同じくらいです。

ちなみに付属のACアダプターでは、約11時間で満充電が可能です。

その他の特徴

ライトの光はあまり拡散しないため、ランタンとして使う場合は工夫が必要。

その他の特徴として、強弱2段階のライトが付いています。明るさは130ルーメン100ルーメンで、満充電の状態で144〜280時間の連続点灯が可能です。防災として室内で使用するのに明るさは十分ですが、光はかなり直線的に照らす仕様のため、災害時にランタンとして使いたい場合は、半透明のビニール袋などを被せて光を拡散させると良いかもしれません。

消費カロリーなどが分かるモニター付き。その下には人力発電を意味する「Powered by you」の文字が。

またモニターが付いており、消費カロリー、回転数、走行距離(kmとマイル)が目安として表示されます。

【足漕ぎ・手漕ぎ充電のメリット】

この製品はいわば「人力発電」を行う装置です。ペダルを漕ぎ続ける体力がある限り、発電することができます。

エネルギー的な視点で整理すると、人間が体内に蓄えている脂肪や糖といった化学的なエネルギー(カロリー)を運動エネルギーへ変換し、ペダルを漕ぐことでその運動エネルギーを電気エネルギーへ変換しています。言ってみれば、カロリーが燃料です。

一般的なポータブル電源の場合、コンセント以外の充電として主流なのはソーラー発電です。しかし、ソーラー発電は天候に大きく左右されること、夜間は発電できないという弱点があります。

その点この製品は、24時間体力が続く限り発電することができるメリットがあります。

【デメリット】

人力発電の最大の欠点は、疲れることです。またカロリーを消費することから、災害時に食料の備えがないと色々と厳しい状況となります。

また発電力はそれほど強くないため、スマートフォンなど小型の電子機器の充電くらいが相応であり、一般的な家電を動かすほどの発電力はないことが挙げられます。そのため、災害時はあくまで補助的な発電手段として捉える必要があります。

【実際に漕いで発電してみた】

実際に漕いで発電してみました。負荷が軽いので、足ではなく手で漕ぐこともできます。

クランク長(回転軸からペダルまでの長さ)がやや短い印象がありますが、決して漕ぎにくいということはありません。負荷は軽めのため、リズミカルにずっと漕ぎ続けることができます。エクササイズ目的だと、軽すぎると感じるかもしれません。

【普段使いから災害時まで使いやすい】

普段使いとしては、日々の運動不足解消に漕ぎながら発電を行い、小型の家電や電子機器の充電に使用できます。ちなみに私の場合、消費電力の少ないミニホットカーペットの電源として使用しています。夏になったら、ミニ扇風機の電源にしようかと考えています。

バッテリーは取り外し可能でコンパクトなため、アウトドアでちょっとした電源として利用することもできます。

災害時においては、約10分の運動でスマートフォンを10%程度充電できるため、情報収集に非常に重要なスマートフォンの充電や、明かりの確保に必要となるLEDライト・ランタン(充電式)の充電などには十分実用的な発電ができそうです。

この「まわしてチャージ充電丸evolution」は、現在はクラウドファンディングを終了していますが、ネットショップで購入することができます。

ソーラー発電でもなく、ガソリンやカセットガス発電機でもない、己の肉体で電気を作り出す「人力発電」、災害時の一手として備えてみるのはいかがでしょう。