乾燥野菜のローリングストック 〜災害時に不足しがちなビタミンの備蓄|日常使いにも便利|野菜を備蓄する〜

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元々、我が家では乾燥野菜を積極的に使用する習慣はありませんでしたが、そもそも乾物は古来からの保存食であり、これを防災に有効活用しない手はないと改めて気づきました。災害時の食事は、被災生活が長期になればなるほど、栄養バランスがより重要となります。

長期の被災生活や食料危機を想定し、現在備蓄しているサプリメントのローリングストックに加え、乾燥野菜も日常に取り込むことで、さらなる防災力をアップ目指すことにしました。普段使いから防災まで、とても便利な乾燥野菜の特徴について紹介します。

【乾燥野菜は常温で長期保存可能な、防災向きの食料】

ビタミン摂取には野菜が重要となりますが、生野菜は生鮮食品であるため長期保存ができません。そこでおすすめなのが、乾燥野菜です。市販されているものから、個人で天日干しで乾燥させて自作する方もいます。昔からある乾燥野菜としては、切り干し大根、干し椎茸、ひじきが代表格です。個別のものでも十分食料になりますが、防災用としては、いくつかの種類の野菜が混ざっているミックスタイプのものがおすすめです。

乾燥方法としては、凍らせて真空下で乾燥させるフリーズドライや、天日乾燥、熱風乾燥があります。ミックス乾燥野菜として市販されているものの多くは、食感、風味、香りがより感じられやすい、熱風乾燥された製品が多く販売されています。

また、製造中にブドウ糖が加えられている製品が多いですが、これはブドウ糖処理をすることにより、色つやが良くなり、乾燥しても硬くて壊れにくくなり、吸湿性が向上して復元性が良くなるためです。

乾燥野菜は常温保存が可能で、賞味期限も半年〜1年と比較的長期に保存が可能なため、ローリングストックでの備蓄に向いています。生の野菜と異なり、省スペースで備蓄することができます。

また、皮むき、カット、アク抜きなど下ごしらえが不要で、特に水が貴重な災害時において重要なポイントとなります。ゴミがほとんど出ないところも、災害時にメリットと言えます。

普段使いにおいても、熱湯で3〜5分、水で10〜20分くらいでもどすことができ、みそ汁、スープ、カップ麺などにはそのまま入れるだけで食べることができます。

つまり乾燥野菜は、普段使いにも便利で、防災向きでもある万能な食料と言えるのです。

【災害時はビタミンが不足しがちになる】

災害時の食の特徴として、エネルギー摂取に重点が置かれるため、炭水化物の比率が高くなります。災害時に食べる食事や非常食を思い浮かべてみると、米類・パン・カップ麺・レトルトカレーなどが想像されると思います。これらの栄養価を考えてみると、やはり炭水化物がメインとなっています。

数日であれば問題とはなりませんが、1週間以上となるとビタミン不足に注意しなければなりません。これまでの災害時にも、「野菜が食べたかった、不足していた」という意見が多数みられます。

また野菜は栄養面だけでなく、災害時の単調になりがちな食事に、色・食感・香りなどで彩りを与えてくれます。被災生活のストレスや不安を和らげてくれるため、精神面でも良い影響をもたらしてくれます。

災害時の栄養バランスについてはこちら ↓

サプリメントとプロテインのローリングストック 〜災害時の栄養バランスを考える〜

【乾燥野菜の栄養価はどうか】

野菜を乾燥させることで、うまみと甘みが凝縮されます。また、ビタミンD、ビタミンB群、食物繊維、鉄分、カルシウムが増えるとされています。

逆に、水溶性のビタミンCやカリウムは減ってしまう傾向があります。

ビタミンCは熱で壊れやすいため、熱を加えないフリーズドライの製品であれば損失が少なく、残存率が高くなります。またフリーズドライの製品は、お湯や水で速やかに戻りやすい特性を持っています。

先に述べた通り、数種類が入っている乾燥野菜は熱風乾燥された商品が多いため、ビタミンCやカリウムは生野菜より少なくなりがちです。しかしその保存性や保管性は、生野菜をはるかに上回るメリットであると言えます。

【ローリングストックで備えて、日常に防災を取り入れる】

乾燥野菜は、防災専用に備えておくのではなく、多めに購入して普段使いをしながら、消費した分だけ補充するローリングストックで備えるのがおすすめです。

また、クセの強い食品ではありませんが、普段使いをすることにより、いざという時に口に合わないということがないように、食べ慣れておくことが重要です。

ローリングストックについてはこちら ↓

簡単・最強の備蓄法「ローリングストック」 〜防災を日常生活に取り入れる心構えとしても〜

【コスパのいい、おすすめなミックス乾燥野菜】

乾燥野菜を日常生活に取り込むためには、たっぷり入った大容量のものが欲しいところですが、スーパーで売っているものは量が少なく、やや割高なこともあります。

近所のスーパーで購入した乾燥野菜(みそ汁の具)。これより野菜が多いのものは、筆者の近所では見つからなかった。

我が家の近所のスーパーには、いずれもみそ汁に入れるワカメなどが入った少量のタイプしか売っていませんでした。そのため、もっと普段使いをしたい我が家では、ネットショップでお得にまとめ買いをするようにしました。

「三幸産業 乾燥野菜ミックス」 200g

「三幸産業 乾燥野菜ミックス」200gとたっぷり入っており、みそ汁やカップ麺などにふりかけ感覚で投入し、手軽に野菜を摂取することができます。コストパフォーマンスが非常に良い点も魅力です。

気になる点としては、原材料が中国産である点と、それぞれの具材に施されているブドウ糖処理が強いためか、「甘みが強すぎる」といったレビューが目立つ点です。いずれも私はあまり気になりませんでしたが、気になる方は他の製品を検討してもよいかもしれません。

国産の野菜を使用した乾燥野菜はこちら ↓

【まとめ|乾燥野菜を日常に取り込めば、手軽に防災対策ができる】

乾燥野菜は、規格外のものや余った野菜を有効活用して作られているものもあり、健康にも良いサスティナブルな食品で、食品ロスの低減にも貢献します。

乾燥野菜を日々の生活に取り込むと、日々の食事に栄養と彩りが加わり、味も野菜の甘みが増し、とても美味しくなります。

乾燥野菜生活、とてもおすすめです。