携帯浄水器 GreeShow「GS-2801」「GS-282」レビュー 〜災害時に安全な水を確保する|実際に川の水を飲んでみた〜

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※この記事はGreeShow様より充電式電動浄水器「GS-2801」とコンパクトな携帯浄水器「GS-282」2つの製品をご提供いただき、実際に試してみたレビュー記事です。元々はブログではなく、インスタグラムでのPR案件でしたが、「GS-282」についてはお話をいただく以前から非常用持ち出しリュック用に購入を検討していたこと、また実際に使用してみたところ非常に防災に便利な製品であったことから、ブログでさらに細かくレビューさせていただくことにしました。

「GS-2801」 Amazon商品ページより引用
「GS-282」 Amazon商品ページより引用

災害への備えとして、飲料水は1人あたり1日3リットルの備蓄が推奨されています。大災害に向けては1週間分の備蓄が推奨されており、これは1人あたり21リットルにも及びます。

災害用の備蓄は、安心安全な飲料水をすぐに飲めるように、ペットボトル水などの備蓄がまず第一です。しかし、被災生活が長期にわたると、飲料水の不足が懸念されます。そんな時に飲料水確保に活用したいのが、浄水器です。

今回、GreeShow様よりご提供いただいた携帯浄水器 2機種を使用し、実際に近所の川の水を浄水して飲んでみたレビューをします。

《携帯浄水器とは》

携帯浄水器とは、アウトドアや災害時に利用される、川や湖の水に含まれる寄生虫や細菌などを除去し、飲用に適した水へ浄化してくれるものです。手軽に持ち運べるように、コンパクトで軽量な物が多く、ボトルタイプ、吊り下げタイプ、ストロータイプ、ポンプタイプなどがあります。

災害時の飲料水確保の手段としても注目されています。

携帯浄水器は、いわゆる家庭で使われる蛇口に取り付けるタイプのものや、水道水をくみ入れて使用する「ブリタ」の浄水器のようなピッチャータイプなど、水を美味しくしたり、塩素臭を抜いたりするための浄水器とは別物になります。家庭用の浄水器で川の水などを浄水することはできません

携帯浄水器は、フィルターを通すことで細菌・寄生虫や不純物を取り除きます。

フィルターには、小さな穴が無数に空いた細いストローのような構造を持つ「中空糸膜」、細かい無数の孔を持つ「活性炭」などがあり、複数のフィルターを組み合わせた製品もあります。

浄水性能はフィルター性能に依存し、フィルターが高性能であればあるほど、多くの有害物質を取り除くことができます。

多くの携帯浄水器に共通していることは、海水は浄水できず、水に溶け込んだ物質を除去することはできません。目安として、「魚(淡水魚)が元気に泳いでいる川の水(すなわち、魚が生存できる水)」であれば、携帯浄水器で浄水できる水であるとされます。

《リチウムイオン充電式電動携帯浄水器「GS-2801」の紹介》

GreeShow「GS-2801」

大容量の2800mAhリチウム電池を内蔵し、ボタンひとつで自動給水してくれる携帯浄水器です。5段階の浄水システムで水を濾過してくれます。満充電で180分間の連続使用が可能で、浄水速度は500〜600ml/分です。スペック上は、満充電で90〜108Lの浄水ができます。

取水用のプレフィルターがあるため、水源に本体を直接投入することなく、1mの距離で取水が可能です。

USB Type-C充電ポートを搭載しており、モバイルバッテリーから充電することもできます。電池残量を示すインジケーターもあるため、一目で残量が分かります。

小さなLEDライトもついていますが、明るさ的にはキーライトと同等程度です。ルーメン値は公表されていませんが、20ルーメン前後かなという印象です。

LEDライト付き

サイズは165 × 53 × 107mm, 重量 350gと軽量です。ブラックとインクグリーンの2色が展開されています。

収納ケースが付属しています。思った以上にしっかりとした収納ケースですが、本体サイズピッタリであり、本体を入れるとほぼパンパンで、外側のポケットを含め付属品は入れづらかった点が気になりました。

フィルター性能

Amazon商品ページより引用

「GS-2801」は、5段階の浄水システムで水を濾過し、99.9999%の細菌と99.999%のウイルスを除去し、さらに重金属なども除去します。

「GS-2801」 5段階の浄水システム
  1. ウルトラプレフィルター:沈殿物や大きな粒子の物質、浮遊物を除去。
  2. KDFフィルター(Kinetic Degradation Fluxion):電気化学的酸化還元の原理を利用し、鉄、鉛、ヒ素、硫黄、藻、硫化水素、水銀、塩素、アルミニウムなど、主に重金属の不純物を水から効果的に除去。
  3. 高品質の活性炭フィルター:沈殿物、重金属、異臭の素を取り除き、水の雑味を排除。
  4. 超高レベルPPコットン:超微細な0.01μmの医療用ウルトラファイバーフィルターで、固体粒子やほとんどの水生生物の卵など、細かい不純物を除去。
  5. 内蔵ウルトラフィルター:水中の99.9999%の不純物を効果的に除去。

フィルター寿命は、連続使用で1,000 L浄水することができます。使用したフィルターは最大180日での交換が推奨されています。内蔵フィルターと取水用の外付けフィルターはそれぞれ交換が可能です。

水質基準や検査適合について

Amazon商品ページより引用

厚生労働省の水質基準に適合している、厚生労働省水質検査適合品です。その他、厳しい食用水の基準となる、FCC認証FDAテストULテストといった各国際認証も取得しています。

99.9999%の寄生虫、細菌、ウイルスをろ過し、重金属、プラスチック粒子なども取り除きます。

《軽量コンパクトな携帯浄水器「GS-282」の紹介》

GreeShow「GS-282」

こちらは電動式ではなく、持ち運びに重点を置いたよりコンパクトな携帯浄水器です。3段階の浄水システムで水を濾過してくれます。

浄水速度は200 ml/分です。

本体の取水側を直接水につけて浄水したり、付属のチューブでストローのように吸って浄水したり、給水バックに取り付けて浄水したり、一般的な口径のペットボトルに装着して浄水するなど、様々な方法で浄水することができます。

Amazon商品ページより引用

サイズは32mm × 176mm × 32mm、重量はわずか58gで、収納袋も付属しています。非常用持ち出し袋に入れておくのにも最適です。

ブルーとグリーンの2色が展開されています。

フィルター性能

Amazon商品ページより引用

「GS-282」は、3段階の濾過を行う浄水システムと、超高品質のAHLSTROMフィルターを採用しています。

このフィルターでは、99.9999%の細菌と99.999%のウィルスを除去することができ、重金属、固体粒子、有機フッ素化合物も効果的に除去することができます。

フィルターは連続で200L浄水可能で、使用後のお手入れは水で軽くすすぐだけです。交換用フィルターも販売されています。

水質基準や検査適合について

Amazon商品ページより引用

厚生労働省の水質基準に適合している、厚生労働省水質検査適合品です。アメリカのNSF水処理、NSF認証素材で、ヨーロッパのLFGBの厳しい食用水の安全基準もクリアしています。

細菌、ウィルス、寄生虫(原虫など)などを99.99999%除去し、重金属、プラスチック粒子も除去します。

《他メーカーとGreeShowの携帯浄水器の違い》

GreeShowの特徴は、何より複数のフィルターによる浄水機能の高さです。

例えば、携帯浄水器で有名なアメリカ製の「ソーヤーミニ」は、0.1μmの中空糸フィルターのみで浄水しますが、GreeShow「GS-2801」はその10分の1の0.01μmと非常に細かい目のフィルターが備わっています。微生物の大きさは、寄生虫(原虫)が 10μm程度細菌が約10 ~ 0.5μmウィルスが約0.5 ~ 0.02μmです。多くの携帯浄水器がウイルスは除去できないと表記している中、GreeShowの携帯浄水器「GS-2801」は、理論的にも細菌だけでなくウイルスまで除去できるフィルター性能を持っており、実際に各種認証を取得しています。

ソーヤーミニとほぼ同じ価格帯の「GS-282」であっても、3段階の濾過システムにより、ウイルスまで除去できるスペックが公表されていることは注目です。

さらに、複数のフィルターを組み合わせることにより、中空糸フィルターでは除去できない重金属などもしっかり除去する性能を有しているのが特徴的です。

《実際に、自宅近くの川の水を浄水して飲んでみた》

取水場所。きれいに見えるが、ぼちぼちゴミやにごりは見られる。

取水場所は災害を想定し、自宅近くの川の水を汲みに行くという想定で、近所の公園を流れる、多摩川水系のとある一級河川の支流を選びました。

すごく濁っているわけではありませんが、とても澄んでいるとも言えない程度の小川です。魚は通年泳いでいるため、魚も泳げないような危険な物質が混じっている川ではなさそうです。

浄水前の汲んだ水。にごりや浮遊物が見られる。

まずは、手動式「GS-282」で浄水してみた(動画あり)

まずは、手動式「GS-282」で浄水しました。

川の水を汲んだペットボトルにGS-282を接続し、清潔な別のペットボトルに押し出すだけです。途中、凹んだペットボトルに空気を入れるため、何回か外して再装着しましたが、簡単に浄水することができました。500mlのペットボトルであれば、2〜3分程度で浄水が完了します。

GS-282で浄水された水は、浮遊物はなくなり、ごくわずかに濁りが残っているくらい浄水されました。

浄水された水は、浮遊物がなくなり、明らかに浄水前より透き通った水になりました。光にかざすと、ごくわずかに濁りがあるかな?という程度までしっかり浄水されています。

実際にGS-282で川の水を浄水した様子

より高性能なリチウムイオン充電式電動携帯浄水器「GS-2801」で浄水してみた(動画あり)

次に電動式の「GS-2801」で浄水しました。

使い方は非常に簡単です。吸水チューブを本体とプレフィルターに装着し、プレフィルターを取水場所(川)に投入し、本体の電源を入れるだけです。吸水チューブは約1mの長さがあるため、水面が多少離れていても簡単に取水することができます。

清潔な2Lのペットボトルに貯めてみましたが、浄水された水は、非常に透き通っていました。

電動は非常に便利です。手動であれば、何回も水を汲んだり、腕や手が疲れても浄水し続けなければなりません。しかし、電動であればポリタンクや給水バックに5L〜10L貯める場合でも、非常に楽に浄水できるため、災害時にもとても便利であると実感しました。

作動音は元々それほど大きくありませんが、屋外であればすぐ近くでも全く気にならないレベルでした。これは災害時のサバイバル状態において、周りの目を気にしながらこっそりと飲料水を確保したい場合でも、非常に有利な点です(厳しい言い方ですが、災害時に本格的に物資が枯渇すると、たかられたり略奪されるリスクがあり、食料や飲料水を持っていると知られることは、たとえ親しいご近所さんであってもリスクとなります)。

ポータブル電源やソーラーパネルなど、充電手段を確保しておけば、災害時に非常に頼もしい相棒となります。

実際にGS-2801で川の水を浄水した様子

浄水された水の比較

左:「GS-2801」 右「GS-282」で浄水した水

浄水した水は、どちらも透き通ったきれいな水でした。比べてみると、電動式の「GS-2801」で浄水した水の方が、さすが5層の浄水システムを持っているだけあり、手動式の「GS-282」よりもより透き通った水に浄水されていました。

実際に飲んでみた

左:「GS-2801」 右「GS-282」で浄水した水

災害時に飲料水の備蓄が底をついたらこの水を飲むことになるため、実際にそれぞれ200mlくらいずつ試飲してみました。

どちらも美味しい水に浄水されていました。

単体で飲むと全く気になりませんが、手動式の「GS-282」の方は、電動式の「GS-2801」と比べてしまうと、わずかな泥臭さがあるような気がしました。水の中に溶け込んでいる、携帯浄水器では浄水されづらい成分と推定されます。スペック上、細菌やウイルスはほぼ100%除去できているはずなので、健康に影響を及ぼす成分ではないと思われます。

胃腸炎の原因となる細菌の場合、潜伏期間が5〜7日と長いことがあるため、浄水した水を飲んで1週間様子をみてみましたが、下痢・嘔吐・発熱といった胃腸炎症状は全く出現しませんでした。ちなみに、万が一胃腸炎になった場合に備え、抗生物質をすぐに飲める準備をして実験に挑みました。

《まとめ|長期の被災生活や食糧危機に備え準備しておきたい》

最初に述べた通り、飲料水の備蓄はまずはペットボトル水などを備えておくべきです。

しかし携帯浄水器があれば、被災生活が長期に渡ったり、食糧危機で備蓄した飲料水が底をついても、川などから安心な飲料水を確保できる可能性が高まります。

特に電動式の「GS-2801」は、浄水速度、浄水力に申し分なく、充電できる環境さえあれば災害時にとても役に立ちます。忖度(そんたく)なしで、非常におすすめの浄水器です。