「ゴーグル」と「防塵マスク」と「レインコート」と「手袋」 〜粉塵・火山灰・エアロゾル・放射性物質などから身を守りましょう〜

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《防護・防御グッズを備えましょう》

・ゴーグル

・防塵マスク

・レインコート

・手袋

これらホームセンターなどで手に入る防護・防御グッズは、火山噴火で発生する火山灰、原子力発電所事故などで発生する放射性物質の付着や吸入を防ぐためのものです。災害後の瓦礫などの粉塵、エアロゾルなどの感染性物質などからの防御にも役立ちます。

《ゴーグル》

筆者が備えているゴーグル。黄色いベルトのゴーグルは子供用

火山灰、粉塵、感染性物質、放射性物質などが目に付着すると、角膜炎を起こす原因となったり、涙の通り道である涙管を通じて体内に取り込んでしまう原因となります。ゴーグルはこれら有害物質から目を守ってくれます。装着して隙間が少ないものを選びましょう。またゴーグルを装着する際は、マスクを同時に装着することが多いため、曇り止め付きのものを選ぶのがおすすめです。

《防塵マスク》

筆者が備えている防塵マスクの一部

有害物質を吸引しないためにマスクを装着します。主に粉塵が舞う作業などで使われる、防御用の防塵マスクがおすすめです。国家検定規格で性能が規定されています。我が家では性能と使い勝手のバランスを考慮し、DS2規格とDS1規格のものを備えています。

DS2規格は0.3μmの微粒子を95%以上捕集できる性能を有しています。2021年現在の新型コロナウイルス感染症でも活躍する、医療現場の感染対策として使用されるN95マスクは、米国のNIOSH規格(米国労働安全衛生研究所)であり、DS2マスクと検定方法が同じであるため、DS2 = N95としても扱えます(つまり、緊急時に感染対策用としても流用できます)。

ちなみに、DS1規格は微粒子を80%以上、DS3規格は微粒子を99.9%以上補修できる性能を有しています。放射性物質の汚染がある場所での作業を行う場合、取り替え式で微粒子を99.9%以上捕集するRS3またはRL3規格が使われます。

災害時にもし防塵マスクの備えがない場合、通常の不織布マスクを使用します。不織布マスクにより、ある程度有害物質の吸入を抑制することができます。マスクがなければタオルやハンカチで口を覆うだけでも体内吸収防止効果があるとされています。

注意点として、これらは微粒子の取り込みを低減するものであって、火山ガスなど有毒な気体を防ぐものではありません。有毒物質を防ぐためには、吸着剤などを備えたより高度な防毒マスクが必要となります。

《レインコート》

衣類に有害物質が付着すると、家の中に有害物質を持ち込むことになります。特に火山噴火や原子力災害では、火山灰や放射性物質の室内への持ち込みはなるべく避ける必要があり、外出時はビニール式のレインコートなどを着て、家に入る前に脱ぐようにするのがおすすめです。

《手袋》

手に有害物質が付着すると、口や目に触れて体内に取り込む可能性があります。ゴム手袋や使い捨て手袋が有用ですが、汚染されてもよい外出専用の作業手袋を用意するのも良いかもしれません。

《室内への汚染物質の侵入を防ぐ》

建物には意外と通気性があります。火山灰は健康被害が出る可能性や、精密機器の内部に入り込み故障の原因となることがあります。放射性物質は吸入したり、食事や水に混じって摂取すると内部被曝の原因となります。

このため火山噴火や原子力災害時は、家の窓を閉め室内に放射性物質が入ってこないようにします。換気扇は使用せず、換気口の目張りをして、屋内への有害物質の侵入をなるべく避けます。食べ物は蓋をしたり、ラップをかけてこれらの物質が混入しないようにします。

外出から帰宅した際に、シャワーを浴びることで付着した有害物質を洗い流すことも有用です。

《まとめ》

有害物質からの防護の基本は、有害物質を肌や衣類に付着させないこと、体内に取り込ませないこと、屋内に持ち込まない・取り込ませないことです。火山噴火、原子力災害は頻度の多い災害ではありませんが、一度発生すると長期に影響が出たり、重大な健康被害を引き起こすことがあります。ホームセンターにお出かけの際には、是非こういったグッズコーナーへ寄り道していただき、防災的な観点で見てみてください。

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