エレベーター用防災ポーチ『昇降機用 対地震災害時 特殊型防災装備』を作ってみた 〜やりすぎ?防災シリーズ|日々のゴミ出し・ポスト確認時の備え〜

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地震は発生の予知が難しく、いつ何時起こるかわかりません。エレベーターを多用する現代であれば、エレベーターの閉じ込めはいつ発生してもおかしくありません。

先日ふとした気づきから、余っていた小さなショルダーバックを利用し、自宅マンションのエレベーター乗車用に特化した防災ポーチを作ってみたので紹介します。

地震で問題になる「エレベーター閉じ込め問題」

近年のエレベーター(昇降機)には、地震の初期微動を検知し最寄り階へ自動運転して止まる、「地震時管制運転装置」が備わっており、地震によるエレベーター閉じ込めを防止してくれます。

しかしこの機能には限界があり、震源が比較的近い直下型地震などでは、自動運転が間に合わず閉じ込めが発生する場合があります。

詳しくはこちら ↓

大地震によるエレベーター閉じ込め問題 〜地震時管制運転装置とその限界|閉じ込められない対策|閉じ込められた時の対策〜

エレベーター用防災ポーチを作ろうと思ったきっかけ

私の家はマンション中高層階にあるため、毎日エレベーターを利用します。そのため、エレベーター閉じ込めリスクに毎日晒されていると言っても過言ではありません。

もちろん、日々エレベーター閉じ込めは頭の片隅で想定しています。出勤用やお出かけ用のカバン(リュック)には、防災ポーチや防災ボトルを入れ、エネルギー補給用の食料も多少持ち合わせており、閉じ込められてもおそらく死ぬことはないような対策をしております。

しかし先日、とある休日にマンションの1階と地下にあるポストとゴミ捨て場へ行った時、スマートフォンも持たず、家の鍵しか持たずにエレベーターに乗っていることに、ふと気がつきました。この状態では、エレベーターに閉じ込められた時に無力です。

「災害は忘れた頃にやってくる」

この言葉を思い出し、恐らくゴミ捨てかポストへ郵便物を確認しに行く時しか使わないであろう、エレベーター乗車用の防災ポーチを作ることに決めました。

エレベーター用防災ポーチ『昇降機用 対地震災害時特殊型防災装備』紹介

※脳内の中二病的なイメージ

ここからは、半分自己満足の世界へ突入します。

ちなみにこの防災ポーチ、『昇降機用 対地震災害時特殊型防災装備』と名付けてみました。アニメ「エヴァン○リオン」の戦闘シーンのような曲が頭の中を流れているのは、想像に容易いと思います(診断:中二病の疑い)。

エレベーター用防災ポーチの内容

  • 面発光型LEDライト
  • ケミカルライト 2本
  • 単4電池予備
  • ホイッスル
  • 非常用トイレ
  • ようかん 2個、わらび餅 1個
  • アクアソリタゼリー 2個
  • アルミブランケット
  • 除菌シート(ノンアルコールタイプ)

想定

20○○年×月××日、エレベーター乗車中に直下型の大きな地震が発生し、地震時管制運転が間に合わずそのまま閉じ込めが発生。多発したエレベーター閉じ込めのため救助要請が集中し、非常用ボタンを押すも管理会社へ連絡することができず、110番や119番も繋がらず。大地震のため交通網も麻痺し、もし外部へ連絡がついたとしても、救助に来るまでどれだけ時間がかかるか分からない…、という状況を想定します。

明かりの備え

100円ショップで購入した面発光型LEDライト(磁石で固定もできるスティックタイプ)と、折るだけで24時間発光するケミカルライトを明かりとして装備しました。

スペースに少し余裕があったため、予備の単4電池も入れてあります。

救助を呼ぶ備え

助けを求め、声を上げて叫び続けるのは体力の無駄遣いになります。エレベーター内から外部へ存在を知らせるためには、固いもので金属部を叩くか、ホイッスルを吹くことが推奨されます。

そのため、100円ショップで購入した防災用ホイッスル(蓄光機能付き)を装備しました。

排泄の備え

エレベーター閉じ込めの最大の問題点は、排泄です。食事や飲水は我慢できても、排泄は我慢できません。そのため非常用トイレを装備しました。ゴミ袋も付属しています。バックに多くは入らないため、3回分としています。

食料・水の備え

首都直下地震では、救助が来るまでに数日かかる可能性も考えなければなりません。この場合、必要となるのはエネルギー、水、電解質です。特に夏場のエレベーター閉じ込めの場合、大量の汗をかく可能性があります。その場合水分だけでなく、電解質も補充する必要があります。

開けてすぐに食べられ、摂取できるカロリーも高いようかんわらび餅、電解質も一緒に補充することができる経口補水液「アクアソリタゼリー」(味の素)を数個ずつ装備しました。

その他の備え

冬の閉じ込めを想定すると、寒さ対策も必要となります。そのため、100円ショップのアルミブランケットを装備しました。また、何かと拭くのに使える除菌シート(刺激の少ないノンアルコールタイプ)も装備しています。

これらは、万が一閉じ込められたエレベーター内で非常用トイレを使う際に、アルミブランケットは目隠しとして、除菌シートはお尻を拭くことも想定しています。

これらの大部分は100円ショップで揃えられる内容となっており、とても手軽に作ることができました。

【備えは常に】

この他、日々のゴミ捨てやポスト確認であっても、必ずスマートフォンは持ち歩く習慣をつけるようにしています。やはりスマホは、災害時の情報収集や外部への連絡に必須のアイテムとなります。

ちなみに、ありがたいことに我が家のマンションのエレベーター内には、防災用として壁面パネル裏に水や非常用トイレが一応備わっています。万が一の時にはそれも有効活用し、かつこの防災ポーチで救助を待ちたいと思います。

防災マニアだからこその「やりすぎ?防災」かもしれませんが、実は非常に重要な対策ではないかと感じております。