目次
《昔作ったかもしれない、無電源のラジオを思い出した》
防災がらみでラジオやワンセグの知識を整理していた時に、ふと「あれ?電源不要なラジオってなかったっけ?」と思い出し、調べてみるとゲルマニウムラジオ(鉱石ラジオ)に行きつきました。
ゲルマニウムラジオは、鉱石ラジオとも呼ばれ、電源不要で最も簡単な構造のAMラジオ受信機です。趣味で作ったり、昔中学校の理科の実験などで作成された方もいらっしゃるかと思います。私も昔、子供の頃に作ったような記憶があります。
《ゲルマニウムラジオの原理》
電波がアンテナに当たると、微弱な電流が発生し、この電気がゲルマニウムラジオの動作電力となります。
アンテナでキャッチした電波は、コイルと可変コンデンサーからなる「同調回路」で目的の周波数を選択し、鉱石またはゲルマニウムダイオードの整流作用を利用した「検波回路」で音声信号に復調し、「出力回路」であるイヤホン(セラミックイヤホン)を駆動させ、音声を出力するという仕組みです。
ゲルマニウムラジオは基本的にAM放送専門であって、FM放送は聴くことはできません(FMゲルマラジオを自作している方々もいらっしゃいますが、電波環境など苦労されている様子がうかがえます)。
《実際にキットを購入し作ってみた》
AMだけとはいえ、電源不要でラジオが聴けるなんてとても防災向きじゃないか!ということで、キットの購入を決めました。探してみると、ハンダ付も不要で簡単に作れるゲルマニウムラジオのキットを発見したので購入し、作ることにしました(正直、手抜きです…)。
ドライバーのみで、15分くらいで完成。
早速、実際に聞けるかどうか試してみました。とりあえず窓のサッシにアース線を取り付け、アンテナ線を窓にセロハンテープで留め、イヤホンを装着し周波数を調節してみると…
小さい音ですが、ちゃんとラジオの音楽が聞こえました!聞こえた瞬間は感動でした。アンテナとアースの位置を調節すればもう少し音量が上がりそうです。
これで災害で長期の停電が続き、もし備蓄した電池を使い切ったとしても、何とかAMラジオだけは聞くことができそうです。
【今回作製したキット:共立プロダクツ クリスタルラジオ KP-MX901C(モノタロウ商品HP)】
《とはいえ、市販の防災ラジオは必ず備えておきましょう》
ゲルマニウムラジオは電源不要でAM放送が聴けるラジオではありますが、受信環境に非常に左右されること、音量が小さく聴き取りづらいこと、聴けるラジオ局が限られること、FM放送は基本的に聴けないことから、単体で防災対策とすることは無理があります。
やはり、ちゃんとした市販の防災用のラジオはしっかりと備えておいてください。
ラジオ 〜最もアナログだからこそ、災害時の最強な情報収集ツール〜