「ないよりまし下敷き」 〜カバンに入れておくだけで、即席の防護盾になるポリカーボネイト製ボード〜

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《「ないよりまし下敷き」とは?》

株式会社 井口機工製作所「ないよりましボード(下敷き)」

一見、普通の透明な下敷きの様にみえますが、実はこれは頑丈なポリカーボネイト製の下敷きです。

厚さ2mm、重さ162g、大きさはA4サイズとなっています。非常に軽量であり、カバンに入れておけば刃物の貫通防止が期待できるため、カバン自体を対貫通性に優れた即席の防護盾とすることができます。

《ポリカーボネイトの特徴》

ポリカーボネイトは熱可逆性プラスチックの一種で、耐衝撃性、耐久性、耐候性、透明度に優れています。また自己消火性もあり、着火しても燃え広がらずに自然に消火する優れた物質です。

反面、表面の硬度は高くないため、容易に傷はつきます。またアルカリ、溶剤などで劣化するため、耐薬品性はあまり高くない性質があります。

耐衝撃性は、ABSの5倍、塩化ビニルの10倍、アクリルの50倍、ガラスの200倍あり、警察、自衛隊、軍隊などのヘルメットや防護盾などにも使用されています。時々テレビでみかける、機動隊などが構えている透明な盾やヘルメットバイザーがポリカーボネイト製です。

《「ないよりまし」シリーズの特徴やメリットについて》

※イメージ

メーカーの実験によれば、3kgの重りをつけたナイフを72cmの高さから落下させても貫通しない性能を有しているとされています。

私が所有しているのはシンプルな下敷きタイプですが、この他にもポケット付きのボード、クリップボードタイプがあり、それぞれA4とB5サイズがあります。また、持ち手付きで厚さ5mmとさらに頑丈なストロングファットという商品もあり、オフィスなどでさりげなく防犯対策できる商品がラインナップされています。

参考:株式会社 井口機工製作所ホームページ

一般的な護身用具(催涙スプレー、特殊警棒、スタンガンなど)の持ち歩きでは、軽犯罪法違反となる可能性が高くなります。しかしこのボードであれば、軽犯罪法に抵触する可能性は極めて低いと考えられます。

注意点としては、この商品はある程度の防刃性は期待できますが、この程度の厚さでは防弾性や高度の防刃性はありません。あくまで、普段使いのカバンの対貫通性を向上させるグッズであると認識しましょう。

昨今多発する通り魔的事件は、いつどこで遭遇するかわかりません。防災同様、日々の備えがいざという時に役に立てばという思いで、防犯目的にカバンに備えています。